赤水（赤錆）は水道管の代表的なトラブル
普段から使用していても水道管についてまで意識している方は少ないのではないでしょうか。
しかし水道管に関するトラブルは突然発生します。その代表が、赤水が出てくることではないでしょうか。
赤水とは赤錆の混じった水のことで、水道管から赤錆が発生した際に水と混ざることで起きる事象です。
施工から年月が経つと水道管で赤錆が発生しやすくなりますが、肉眼で確認することはできません。また、一般の方が修理できるようなトラブルでもないため、対処法が難しいところです。
そこで今回は水道トラブルの1つ、赤水が発生した場合の対処法と原因、そして赤水を摂取することで起きる身体への影響についても解説します。
水道管から赤水が発生した場合の対処法
赤水とは、水道管を構成している鉄と水が触れて、鉄が酸化することで起こる現象です。
現在の水道管は、ビニールなど様々な材質をコーティングしていて、赤錆が発生しにくいよう工夫されています。
しかし、継ぎ手部分の鉄がむき出しになっているタイプや、すべて鉄でできているGP管が使用されている場合、赤錆が発生しやすい状態です。
また、完全にコーティングしている水道管であっても、経年劣化により皮膜が剥がれ落ちてしまいます。
そこで対策とは別に対処法についても覚えておきましょう。
水道管から赤水が発生した際はフラッシングや浄水などで一時的に対処
赤水の対処法を考える場合様々な方法がありますが、1つはフラッシングや浄水器設置による簡単な除去です。
フラッシングとは、水圧を利用した赤錆除去のことで、水道の蛇口を限界まで緩め高圧の状態で数分間水を排出します。
高圧洗浄に近い状態になるため、水道管の表面に付着した赤錆ごと流すことができますが、あくまで一時的な措置です。
また、浄水器を設置する方法もあり、フラッシングと異なり水道代を気にする必要がありません。
しかし、フィルター交換を頻繁におこなうことになるため、コストの負担が大きい場合は別の方法を検討するのがおすすめです。
水道管の赤水を水道管交換工事で対処
蛇口をひねるたび赤黒い水が出てくる場合、フラッシングや浄水器では対応できない可能性があります。
予算の確保ができる場合は、水道管の交換工事も検討してみるのがおすすめです。
文字通り水道管を交換する対処法で、赤錆を改善できる可能性が高いといえるでしょう。
ただし、水道管が通っている床や壁などは、一部解体する必要があるためリフォーム工事まで範囲が広がります。
また、対処法の中でも長期間に渡って、工事を行う必要性があり、その間の生活を事前に考えておく必要もあります。
水道管から赤水が発生したら高圧洗浄などで配管清掃や修理
水道工事会社が行う対処法には、水道管の交換工事以外に配管清掃という方法も用意しています。
配管清掃とは、高圧洗浄で水道管に付着している赤錆を落とす方法で、専用の洗浄機を使用しているので一般の方ができる作業ではありません。
もう1つの方法が、配管清掃ではなく補修・修理といった対処方法です。劣化の激しい配管で起きている、赤錆や破損状態を調べます。
また、赤錆がひどい状態の場合は、地中に埋設されている水道管や住宅内を取っている水道管を交換します。
水道管から赤水が発生したら赤錆除去装置を設置
赤錆除去には、磁気を使った方法もあります。
水道交換工事よりも費用を抑えることも可能ですので、コスト面で不安がある方は検討してみるのがおすすめです。
具体的な除去方法ですが、水道管に除去装置を設置し電気を流すことで、赤錆やスケールを溶かし、水道管から剥がします。
電磁誘導によって水道管内に発生する電流を利用し、赤錆を落とすだけでなく継続的に設置・利用できるので赤錆防止も期待できます。
赤水が発生する原因と水道管の種類
水道管は常に水と接するため、赤錆が発生するイメージはあるものの具体的な仕組みや原因はわかっていない部分が多いです。
また、水道管は1種類ではなく、新しい素材や加工を施されたタイプもあるので、水道管交換も検討している方は、この機会に知ってみるのもいいでしょう。
赤水の原因は鉄の酸化で寿命は20年から30年程度
冒頭でも軽く触れましたが、赤水が発生する原因は鉄が水と触れること起こる酸化鉄と呼ばれる現象です。
現在、水道管には架橋ポリエチレン管や塩化ビニール管が使用されることが多いですが、古い家などでは鉄管が使用されているケースがほとんどです。
鉄の水道管は水と接する面が酸化していくため、赤水が発生してしまいます。
しかし最近では、水道管や継ぎ手にコーティングを施した、新しい水道管も設置されてきているので徐々に改善しています。
赤水が発生したら早期の対処が必要
赤水は、錆の臭いや鉄の味などが強く飲用水や生活用水として適していません。
鉄分濃度の濃い赤水を常に飲んだ場合、鉄分の過剰摂取による影響が出る可能性もあります。
また、生活用水として使用した場合、布に錆によるシミが付着してしまうため対処が必要です。
他にも錆の蓄積によって、つまりが起こり細菌の繁殖などの発生も懸念されます。
水道管の赤水は住宅内の水道管や、住宅外の地中埋設管から発生する可能性があり、場合によっては交換が必要になります。
住宅内の場合は、10万円から40万円程度で交換可能ですが、床や壁の解体とリフォーム作業費用が上乗せも考慮しておきましょう。
赤錆や赤水には、様々な対処法があるので、まずは水道工事会社の見積もりから始めるのがおすすめです。
